陥没乳頭は乳頭が突出せず、乳輪より奥へ引き込まれている状態です。見栄えの問題だけでなく、授乳障害や乳腺炎の原因となることがあります。授乳の目的を達するためには乳管を温存する手術方法を選択する必要があります。
※乳腺炎とは、乳腺が炎症を起こし、正常な乳腺部分が破壊されて激痛を伴います。放おっておくと膿が溜まって、乳房内に膿瘍ができることがあります。
乳頭陥没修正の基本的な考え方
当院で行う治療方法(酒井法)は、乳管を十分剥離して引き出す方法で授乳機能も温存出来る良い方法ですが、十分熟練した術者が行わないと術後2~3週間でまたもとに戻ってしまうことがあります。
陥没乳頭は乳腺から乳頭への乳管が癒着しているため、切開したら乳管を丁寧に剥離してきます。重度な陥没乳頭の手術の場合、再陥没を防止するため、作成下真皮弁(皮下組織)を乳頭内に橋渡しします。両側にZ形成術という皮弁の入れ替えをすることで、乳頭を立たせ、乳頭への血行を断ち切らない丁寧な手術操作が必要です。最後に、再陥没防止の矯正器具を1ヶ月ほど装着していただきます。仕上がりは約3ヶ月くらいです。
術前
術後(40日)
治療名 | 陥没乳頭修正術 |
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治療内容 | 陥没している領域を切開し、そこから乳管を丁寧に鈍的に剥離していきます。乳頭が引き込まれなくなったら、再陥没を防止するため、作成した真皮弁(皮下組織)を乳頭内に橋渡しします。 |
リスク | 腫れ、内出血があります。 |
費用 | 300,000円(両側) ※片側の場合180,000円 2011年2月現在 |
医師によるカウンセリングを行います。ご不明なことや不安などがありましたら、お気軽にご質問ください。カウンセリングの際は、患者様のご希望や治療を行う部位の状態に合わせ、治療方針、治療方法、リスク、麻酔方法など、医師が詳しく説明します。当院の治療は、双方合意のもとで行います。患者様がご納得されていないのに、治療を無理強いするようなことは一切ありませんのでご安心ください。
局所麻酔にて手術を行ないます。
乳輪周囲に変形のZ型に切開を施します。乳管を温存しながら、乳管周囲の癒着した組織をほぐしていきます。引き込まれ方の重症度に応じて癒着剥離を追加していきます。乳頭が再び引き込まれないようにZ型に切開した皮弁を入れ替え、縫合します。乳輪内に大きく切り込まないため、傷跡も目立ちにくい方法です。術後は引き込まれ防止のため、固定具を装着します。
抜糸は7日目に行ないます。抜糸後より患部を洗うことができます。術後の固定具は約1ヶ月装着します。その後約2ヶ月、下着で乳頭が圧迫されるのを軽減するためソフトスポンジによるアフターケアを指導します。
治療後の通院や診察が必要な場合、医師の指示に従ってアフターケアを行ってください。術後の腫れや経過などについて、不安なことやご不明点などがありましたら、お気軽にご相談ください。
治療時間 | 30分 |
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ダウンタイム (痛み・傷跡) |
2週間程度 |
通院回数 | 抜糸7日目、固定具装着2週間後、 固定具抜去1ヶ月後、3ヶ月、6ヶ月 1年後経過観察 |
抜糸の時期 | 7日目 |
シャワー・入浴 | シャワーは2日後から可能、入浴は抜糸後から可能 |
陥没乳頭の修正術は、非常に難しく知識と技術が必要になります。他院で手術をしたが戻ってしまったという方が来院することがあります。当院では、再陥没をしないための方法を取りつつ、乳管を傷つけないように手術を行っています。諦めずにお気軽にご相談ください。
施術内容 | 数量・容量・範囲など | 税込価格 | YD-APS税込価格 >> YD-APSとは? |
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陥没乳頭修正術 | 両側 | ¥500,000 | ¥425,000 |
※当院の金額は全て税込価格となります。
※保険診療は行いません。
A 乳腺と乳管がアンバランスな状態で発育してしまったため、乳管が乳首を引き込んでしまうようです。
A 刺激により乳頭が出てくる場合、仮性陥没乳頭の可能性があります。授乳時は可能かもしれませんが、乳腺炎にかかるリスクはあるため治療を受けることをおすすめします。
A 乳輪内に切開線をおきます。乳輪内のキズは比較的きれいになりやすい場所です
アクセス
宮城県仙台市青葉区花京院1-1-6
Ever-i仙台駅前 2F